vol.1 野鳥との出会い
私と野鳥との出会いは自宅の柿の木に、毎朝訪れるヒヨドリのカップルや、ムクドリのグループの仲むつまじい行動に次第に魅せられていったのがはじまりです。
もとより、私が子どもの頃には、今より多くの野鳥と共に生活をしていたことになりますが、その頃にはそれほど興味も関心もなかったのでしょうか、あまり気にならなかったというのが事実です。それとも、それがほんとうの”自然”であったといえるのかも知れません。
浦安は以前から野鳥の宝庫として知られていました。特に水辺の鳥の一大聖域として関東一円はもとより全国的にも有名であったと聞いています。大河になって注ぐ江戸川河口には、大三角、小三角をはじめいくつかの州があり、一面に繁茂する葦(あし)が一年中野鳥たちの巣や休憩所として、鳥たちの世界をつくっていましたし、町をとりまく海と川、特に遠浅の海に広がる干潟は、水鳥たちに餌を提供する格好の場として数多く、それも何十種もの鳥たちの天国となっていたことは、当然の理であったと思います。また内陸部においても、水田と畑が町域の五分の三を占めていたことも、鳥たちにとって大事な環境的要素の一つです。
この自然につつまれた私たちの町浦安も地下鉄東西線の開通をさかいに大きな変貌をとげてまいりました。
漁業の不振から断腸の思いで決断した海面の埋め立て、地盤沈下や農業用水の悪化 に伴う農地の休耕そして宅地開発による転用と、わずか十年たらずのうちに、浦安の自然はその大半を失い、かつ海は遠くなりました。
このことは、私達人間の世界にとっても大変さびしいものですが、野鳥をはじめとする自然界の仲間たちにとって、この変貌は誠に驚異であり、かつ生命につながる大きな変化であったといえると思います。
開発と自然保護の問題は、誠にむずかしいことにはちがいありませんが、野鳥を守ることは、私たち人間を守ることにつながるという大前提にたち、私は数年前に「日本野鳥の会」に入会し、野鳥の生態を写真に撮ることを中心に、鳥たちの世界を保護する運動に参加しました。
いま、浦安からは刻々と自然の場が消え去ろうとしています。それは浦安のもつ宿 命であるともいえますが、それでも今なお埋め立て地や、堀江南部地区に残っている未だ宅地化されていない土地には、鳥たちの生活の場があります。
遠く二期埋立地の前面に広がる海には、カモメやウミネコ、コアジサシ、そして浜辺にはチドリやシギの群れがみられます。緑あふれる海浜都市として発展するこの浦安は、まだまだみんなの努力で野鳥と共存できる町づくりをすることが可能です。
これから、浦安で見られる野鳥たちを、それも身近なものを紹介しながら、皆さん方とともに、この問題を考えていきたいと思います。
もとより、私が子どもの頃には、今より多くの野鳥と共に生活をしていたことになりますが、その頃にはそれほど興味も関心もなかったのでしょうか、あまり気にならなかったというのが事実です。それとも、それがほんとうの”自然”であったといえるのかも知れません。
浦安は以前から野鳥の宝庫として知られていました。特に水辺の鳥の一大聖域として関東一円はもとより全国的にも有名であったと聞いています。大河になって注ぐ江戸川河口には、大三角、小三角をはじめいくつかの州があり、一面に繁茂する葦(あし)が一年中野鳥たちの巣や休憩所として、鳥たちの世界をつくっていましたし、町をとりまく海と川、特に遠浅の海に広がる干潟は、水鳥たちに餌を提供する格好の場として数多く、それも何十種もの鳥たちの天国となっていたことは、当然の理であったと思います。また内陸部においても、水田と畑が町域の五分の三を占めていたことも、鳥たちにとって大事な環境的要素の一つです。
この自然につつまれた私たちの町浦安も地下鉄東西線の開通をさかいに大きな変貌をとげてまいりました。
漁業の不振から断腸の思いで決断した海面の埋め立て、地盤沈下や農業用水の悪化 に伴う農地の休耕そして宅地開発による転用と、わずか十年たらずのうちに、浦安の自然はその大半を失い、かつ海は遠くなりました。
このことは、私達人間の世界にとっても大変さびしいものですが、野鳥をはじめとする自然界の仲間たちにとって、この変貌は誠に驚異であり、かつ生命につながる大きな変化であったといえると思います。
開発と自然保護の問題は、誠にむずかしいことにはちがいありませんが、野鳥を守ることは、私たち人間を守ることにつながるという大前提にたち、私は数年前に「日本野鳥の会」に入会し、野鳥の生態を写真に撮ることを中心に、鳥たちの世界を保護する運動に参加しました。
いま、浦安からは刻々と自然の場が消え去ろうとしています。それは浦安のもつ宿 命であるともいえますが、それでも今なお埋め立て地や、堀江南部地区に残っている未だ宅地化されていない土地には、鳥たちの生活の場があります。
遠く二期埋立地の前面に広がる海には、カモメやウミネコ、コアジサシ、そして浜辺にはチドリやシギの群れがみられます。緑あふれる海浜都市として発展するこの浦安は、まだまだみんなの努力で野鳥と共存できる町づくりをすることが可能です。
これから、浦安で見られる野鳥たちを、それも身近なものを紹介しながら、皆さん方とともに、この問題を考えていきたいと思います。